頭痛の種類と治療|精神科医が解説する緊張性頭痛・片頭痛と危険な頭痛の見分け方

てんかん・神経疾患

頭痛は非常によくある症状ですが、「ただの頭痛」と「危険な頭痛」を見極めることが重要です。また、鎮痛薬の飲みすぎで逆に頭痛が慢性化する薬物乱用頭痛にも注意が必要です。

危険な頭痛のサイン(すぐに救急受診)

以下に当てはまる場合、脳出血・脳腫瘍・髄膜炎などの重篤な疾患の可能性があります。

  • 人生最悪の頭痛」と感じる突然の激しい頭痛(くも膜下出血の典型症状)
  • 手足のしびれ・麻痺・言語障害を伴う(脳卒中の可能性)
  • 発熱+項部硬直(首を前に曲げられない)→ 髄膜炎
  • 複視(物が二重に見える)
  • 徐々に悪化する慢性頭痛(脳腫瘍の可能性)

3種類の一次性頭痛

緊張性頭痛

頭痛の中で最も多く、日本人の約22%が経験します。頭全体または後頭部〜首を締め付けられるような圧迫感。長時間の同じ姿勢・ストレス・肩首の筋緊張が原因。

片頭痛

日本人の約8%(女性に多い)が経験します。頭の片側がズキズキと脈打つような痛みで、吐き気・光・音への過敏を伴います。発作前に閃輝暗点(きらきらした光)が見える前兆(アウラ)がある場合があります。治療は急性期にトリプタン製剤、予防はβ遮断薬・抗CGRP抗体薬などです。

群発頭痛

有病率は約0.1%と少ないですが「自殺頭痛」と呼ばれるほど激烈な痛みが特徴です。片側の目の奥・こめかみへの激痛が15分〜3時間続き、同じ時刻に繰り返します。治療は純酸素吸入・スマトリプタン(イミグラン)皮下注射が有効です。

薬物乱用頭痛(MOH)

鎮痛薬やトリプタン製剤を月に10日以上、3ヶ月以上使い続けると頭痛が慢性化します。対処法は原因薬の中断ですが、一時的に頭痛が悪化するため医師の指導のもとで行うことが重要です。

精神科・心療内科と頭痛

慢性頭痛はうつ病・不安障害・睡眠障害と密接に関連しています。認知行動療法・ストレスマネジメントが頭痛の改善に有効な場合があります。

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参考文献・出典

  1. 頭痛の国際分類委員会(ICHD-3). 頭痛の国際分類 第3版. 国際頭痛学会. 2018.
  2. 日本頭痛学会. 頭痛の診療ガイドライン2021. 医学書院. 2021.
  3. Stovner LJ, et al.. The global burden of headache: a documentation of headache prevalence and disability worldwide. Cephalalgia. 2007.
  4. Scher AI, et al.. Medication overuse headache: an entrenched idea in need of scrutiny. Current Opinion in Neurology. 2010.
  5. Silberstein SD. Migraine. Lancet. 2004.
免責事項:本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の個人に対する診断・治療を目的とするものではありません。体調に不安がある方は必ず医療機関を受診してください。
著者:長友 恭平(精神保健指定医 / よつば加納クリニック 院長)|最終更新:2026年4月
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